タイの雑踏にみなぎる人々のエネルギーは、生活力そのものでした。バンコク市内の大通りから脇の小径に曲がると、そこには網の目状に広がる衣類のマーケットが待ち構えています。小径から小径へ、途切れることのない店の列と、そこで働く人々を支えるフードスタンド。陳列されたカラフルな服たちや、お客さんを呼び込む声には、活気が溢れていました。

早朝、バンコク空港に到着して、その足で市内へ。タイに対する先入観は、スカイトレインとも呼ばれる近代的な電車BTSや、著しい経済成長を象徴する新しいビルの数々に、良い意味で裏切られました。チットロムという駅で電車を降りると、そこは大都会。もしかしたらボクが想像していた、アジアらしい街並みはもう見られないのでは…そんな不安は、マーケットに足を踏み入れてすぐに消え去ります。

誰しもが、「生きる」という人間活動の究極的な目標に向かって、真っすぐに突き進んでいる。道端に構えた大きな鍋で、家族のために豪快に料理をする人、観光客相手に臆することなく、片言の英語でトロピカルフルーツを売り込む人、次の目的地に向かって、大型バスも行き交う幹線道路を大胆に渡る人。滞在半日にして、ボクはタイの活力に圧倒されてしまいました。

バンコクの熱気に興奮冷めやらぬ中、車でホアヒンへ。ホアヒンは、バンコクから南西約200kmに位置するビーチリゾートです。古くから、タイ王室の保養地として発展してきたこの場所は、海岸線沿いにいくつもの山が隆起し、独特な地形を誇っています。街には18時から深夜1時頃まで客足が途絶えないナイトマーケットがあり、ここもまた活況でした。エビの養殖も盛んな地域で、たくさんのシーフードレストランもあります。

写真は、ホアヒンの中心地に位置するシーフードレストラン『ジャスミン』。パパイヤサラダやトムヤムクンを笑顔で運んできてくれるこのお店では、今回の撮影旅行のスポンサーであるアメリカン・エキスプレス^®・ゴールド・カードも利用できました。2月でも30度を超える気候なので、お酒もすすみます。

今回の撮影旅行の一番の目的地は、カオ・サムローイ・ヨード国立公園に存在する、プラヤナコーン洞窟でした。この洞窟の中には、陽光に輝く姿が神秘的なクーハーカルハット宮殿があります。この宮殿を撮影しに、はるばる東京から飛行機で7時間、車で5時間、そして1時間登山してきたので、ついに視界に入った時は感無量でした。一日に30分しか陽が差さない場所なので、晴れるのか、ちゃんと間に合うのか、など不安は多かったですが、見事にその美しい姿を見せてくれて、夢中でシャッターを切ったのを覚えています。

カオ・サムロイ・ヨード国立公園からホテルまでの帰り道には、エビ養殖のための水田が広がり、海、山、川と三拍子揃った光景を楽しむことができました。水田に稚エビを放流するため、いくつもの舟が行き来する川べりでは、養殖農家の方々が真摯に働いています。お願いして舟に乗せてもらうと、息をのむほど美しい夕陽が。同じ夕陽でも、撮影する場所によってまったく表情が異なります。

レンズにかかった水しぶきが気になってきた頃、掃除道具の一つであるレンズペンを日本に忘れてきてしまったことに気がついて、急遽地元のショッピングモールへ。ここでもアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードは問題なく利用できました。タイは微笑みの国と呼ばれていますが、本当にその通りで、滞在中にボクが話した方はみんな笑顔でした。

本当に濃い時間を過ごした今回の撮影旅行。名残惜しいと感じながら、タイの人々にいただいたパワーを胸に、バンコク空港から帰路につきました。羽田空港からは、アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードの手荷物宅配サービスを利用して、撮影機材以外のスーツケーツを一つ自宅に送りました。移動の多い旅程だったので、荷物を少なくできたことはとてもありがたかったです。旅のパートナーとして本当に心強いアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード。みなさんも、信頼できるパートナーとともに、忘れられない旅に出かけてみませんか。